ガネ子の落ち着かない日々シリーズ(4)

ケータイつきフライパン

*マンガをクリックすると少し大きく見れます。
さて、いよいよをもってして飛躍しすぎのこの漫画。前にも少し描きましたが、この漫画は、真面目(?)な解説文とセットになっていて、解説内容を見て初めて落ちが解るという・・・中途半端ですんませんです。

で今回のお題は、実は日本帝国海軍の誉れ高い夜間戦闘機「月光」であります。月光の構想当時、エンジンを2機備え、乗員も複数乗り込み、機首に強力な武器を大量に備えた「双発多座戦闘機」がヨーロッパを中心に流行していました。単発戦闘機に比べ見かけ上2倍の出力、長い航続距離、大型の機体には、大量の武器はおろか偵察カメラまで積めてしまう双発多座戦は、日本海軍の上層部には大変魅力的に映ったのでしょう。「お宅がするならウチも」と日本海軍も双発多座戦の開発を命じます。そして歴史の例に漏れず海軍は、開発陣に対し「ムチャぶり」な要求を突きつけます。まさに「運良くできればめっけもん」と言わんばかりに・・・。その要求の細かい説明はここでは省きますが、乱暴に言えば「単発機よりも大量の火器、高速性能、長い航続距離、短い回転半径、俊敏さを実現せよ」と言った内容でした。無茶ですムチャぶりです。そして、さらに「まるで空飛ぶ軍艦」と言わんばかりに電信員席の後方に「動力銃座」を備え付けました。それも「2つ」も。今の技術ならデジタル制御でいとも簡単に実現しそうですが、当時の国内の工業技術では、いかに優秀な技術者をもってしても相当困難で、結局この銃座は廃案となり、双発多座戦という構想自体も時代遅れとなりつつありました。しかし皮肉にもこの双発多座戦にもスポットライトが当たる日が来ます。アメリカ軍の本土空襲に対抗するべく、20mm機関砲を胴体に斜めに装備し、本土上空の防衛任務についたのです。戦果はそれなりにありましたが、戦況すでにいかんともし難く、その名の通り淡い光となって焦土と化した町を照らすこととなりました。

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